第五話【家守り】防水のメンテナンス

 

 

 

大切な【家】を雨、風から守る重要な役割があるベランダ防水が今回のテーマです。

屋根と同じく直接、風雨や太陽光、外気の寒暖にさらされ劣化の激しい部位です。屋根と大きく違うのは勾配が緩い事、人が乗ったりする事です。定期的な点検やメンテナンスを怠ると、雨漏りが起こり【家】にダメージを与え、それに伴う補修費がかさむ事につながります。

今回は、ベランダ防水について解説していきます。
木造住宅のベランダ防水の種類には大きく分けて3種類あります。

①FRP防水
ベランダ防水によく使われている工法です。軽量で歩行用に向いていて耐久性も優れています。
しかし、硬質であまり広い場所には向かない、比較的メンテナンス周期が短いなどがデメリットになります。

②ウレタン防水
場所を問わず使われる事が多い工法です。施工性が良く、改修工事やメンテナンスでも使われることも多いです。
耐用年数が5~10年と比較的短いのがデメリットになります。

③シート防水
耐久性、対候性に優れていてベランダだけでなく広い陸屋根にも使われている工法です。
耐用年数は10年~15年位で、ウレタン防水より比較的長いです。

 

よく使われる「FRP防水」について

ここではベランダ防水で一番多く使われているFRP防水について詳しく書いてみたいと思います。
FRP防水はガラスマットに防水用ポリエステル樹脂を塗り込んだ2層の防水層とトップコートからなりたっています。
防水層は15年~20年持ちますがトップコートが8年~10年でメンテナンスが必要になります。トップコートは紫外線などから防水層を守る大切な部位なので、メンテナンスが必須になります。

 

 

【要チェック】自分で出来る「防水メンテナンス」チェック項目

・表面にチョーキング現象(チョークの粉のようなものができる現象)がおきていないか
・表面にヒビ、割れ、剥がれが出来ていないか
・表面が下地から浮いていないか
・排水口にゴミが詰まってないか
・台風、大雨時に水が溜まっていないか

実はベランダからの漏水事故で一番多い原因は、排水口が塞がった事によるオーバーフローによるものだそうです。台風や大雨が予想される前には、ベランダの排水口のチェックや床の清掃、洗濯物の取り込み等を行うよう心がける事が大切になります。

このページでは家のメンテナンスに関する情報をみなさなにご提供させて頂きながら、自分の家を少しでも長く良い状況で住まい続ける基本的な知識を身に着けて頂ければと思います。

次回は「外壁のメンテナンス①モルタル編」についての話です。お楽しみにして下さい。