第六話【家守り】住まいのメンテナンス~外壁のメンテナンス①~


壁のメンテナンス:1 (モルタル編)

大切な【家】を雨、風から守る重要な役割がある外壁が今回のテーマです。
屋根と同じく直接、風雨や太陽光、外気の寒暖にさらされ劣化の激しい部位です。定期的な点検やメンテナンスを怠ると、雨漏りが起こり【家】にダメージを与えることにつながります。
今回は一般的に多く普及しているモルタル下地、吹付塗装仕上げの外壁メンテナンスについて書いてみたいと思います。

モルタル下地は家を火や風水から守る為の壁と考えてください、そのモルタルはアルカリ性の性質を持ち雨水等の酸性の物にさらされると中性化が進みモルタルそのものがボロボロになってしまいます。
そうならないように表面の塗装で膜をつくりモルタルを保護している状態を維持していくことが大切です。

メンテナンス方法としては定期的な塗装(塗膜)を行うことになります。
塗装の対応年数にはばらつきがあり塗装材の種類、立地条件によっても大きく変わってきます。

 

  • 塗装材の種類

・アクリル塗装材:比較的安価だが耐久性にかける(5~8年)
・ウレタン塗装材:一般的によく使われているが耐久性は少し落ちる(8~10年)
・シリコン塗装材:最近多く使われている耐久性も良い(10~12年)
・フッ素塗装材:耐久性に優れた塗装材、細かいヒビが入りやすいのが難点(12~15年)
他にも、光触媒塗装材や遮熱塗装材など多機能な塗装材もあります。

  • 耐久性を落とす立地条件

・海が近い(塩害地域)
・山、林に隣接している
・車の交通量の多い道路に隣接している(排気ガスなどで劣化をおこす)

  • みなさまで出来るチェック項目

・表面にチョーキング現象(チョークの粉のようなものができる現象)がおきていないか
・表面にヒビ、割れ、剥がれが出来ていないか
・表面が下地から浮いていないか
・外壁に藻やカビが生えていないか

 

 

よくある質問 塗装は何回塗るのが良いですか?」

A:
塗装は、塗る回数を増やせば塗膜が厚くなるのでその分耐久性があがりますが、その分費用がかかります。下地の状況、塗装材の種類にもよりますが、外壁の洗浄、下地処理(クラック、ヒビなど)下地シーラー、中塗り、仕上げ塗りで行うのが一般的であると思います。

いかがでしたでしょうか?

「匠の家守り(全13話)」では家のメンテナンスに関する情報をみなさなにご提供させて頂きながら、自分の家を少しでも長く良い状況で住まい続ける基本的な知識を身に着けて頂ければと思います。

次回は「外壁のメンテナンス2(サイディング編)」についての話です。
お楽しみにして下さい。