第十一話【家守り】給排水(配管)について

今回は不具合、損傷が起こると家に大きな被害がでてしまう給排水設備です。

 

●給水設備とは水道水を家の各所に巡らせる配管の事を指します。

この配管に不具合や破損が起きると漏水が起きます。水道管には水圧がかかっているので一度破損すると破損個所の配管を直さない限り水を止めることは困難になります。

 

家の中で漏水が確認できた場合は速やかに水道メーターのバルブを閉めて普段メンテナンスを行っている業者に連絡して対応してもらうようにして下さい。

家の中での漏水は比較的早く気付く事ができるのですが、床下や家の外側で漏水が起きた場合気付くまで時間がかかってしまうことが多いです。

・水道局からの連絡(使用している水道の量の急変による)

・普段乾いてる地面が湿っていたり、水が湧き出てくる

・水を使っていないのに水道メーターが動いている

等で気付く事が多いようです。

水道管の破損等による漏水した場合、水道使用量が増え水道料金が上がってしまいます。その場合、工事事業者の発行する漏水証明書があると昨年度の同じ月の水道使用量で計算し直してもらえます。

被害を最小限に抑えるためには、水道メーター(バルブ)の場所を把握し、漏水が起きた時に水道のバルブを早く閉める事が大切な事となります

 

●排水設備とは家で使用した後の雑排水を敷地外へ流す配管設備の事を指します

排水管は勾配をつける事で自然に雑排水を外に流すので配管が詰まりやすい事を知っておきましょう。又、給水管の漏水と違い時間をかけて漏水する場合もあり気付きにくい場合もあります。

家の中での排水管からの詰まり、漏水の原因として多いのは

・排水管の詰まり(油、固形物等)

・洗濯機、洗面台、台所等の排水ホースの接続不良

等が多いです。

家の外側での排水設備の破損、詰まりの原因として多いのは

・排水桝の破損、排水管の接手の破損により土、木の根が排水管の内に入り込んでしまう。

・永年の土圧により外部排水管の勾配が緩くなり自然放流がしにくい状態になっている。

等があります。

 

排水管の詰まりは比較的早く気付けると思いますが漏水については気付きにくい場合が多いです

・壁、天井にシミができた。

・今までにないような匂いがしてくる。

・床下が濡れている。

等です。

 

【排水管のメンテナンス等による注意事項】

・家の中の排水管の詰まりを直す方法で高圧洗浄による配管内清掃がありますが誤った作業により排水管を破損する事例が報告されていますので注意が必要です。

・最新の便器(節水型)に交換後、よく詰まるようになった。(昔の便器に比べて1回に流す水の量が半分以下になっている事もあり注意が必要です)

 

ここに書いたお手入れにはご自身では出来ない場合もあると思います。お気軽に匠の会にご相談ください。

 

この学び場では家のメンテナンスに関する情報をみなさなにご提供させて頂きながら、自分の家を少しでも長く良い状況で住まい続ける基本的な知識を身に着けて頂ければと思います。

 

次回は「内装材(床・壁・天井)について」の話です。

お楽しみにして下さい。