今回は、建物内への人や風、光の出入り口の外部サッシと内装建具についてのお手入れについて考えてみましょう。
外部サッシは、開口部として室内への人の出入りや風、光を取り込みながら、時には風雨を防ぐという相反する二面性の役割をもつ部位です。
雨戸や網戸と併用して使われる事も多く、しっかりお手入れをしないと台風の時などに外れてしまい大変危険です。
日頃から開閉動作を繰り返している部位なので、普段のお手入れと異常動作に早く気付く事が重要です
ここでは多く使用されている引き違いサッシと上げ下げサッシについて書きます。
外部サッシのお手入れと注意事項
引き違いサッシ
・敷居レールにゴミやほこりがたまらない様にこまめに掃除機や濡れた布巾で掃除してください。
・建具を閉めた時に戸当たり部の上下の隙間が違ってきた場合は戸車の調整が必要ですそのまま使っていると枠の破損や雨水侵入をおこす可能性があります。
・クレセントのぐらつきや、クレセントの開け閉めがスムーズに動作しない場合は調整が必要です。
上げ下げ窓
・クレセントのぐらつきや、クレセントの開け閉めがスムーズに動作しない場合は調整が必要です。
・可動させている建具がぐらついたり、しっかり建具が静止しない場合はメンテナンスが必要です。
雨戸、網戸
・敷居レールにゴミやほこりがたまらない様にこまめに掃除機や濡れた布巾で掃除してください。
・建具を閉めた時に戸当たり部の上下の隙間が違ってきた場合は戸車の調整が必要です。
・建具に外れ防止ストッパーが付いている建具はしっかりとストッパーを使いましょう。
シャッター雨戸
・敷居レールにゴミやほこりがたまらない様にこまめに掃除機や濡れた布巾で掃除してください。
・手動式シャッターの場合、上部にバランサーがついているので、開け閉めする時建具の中央に近い場所に手でつかみ、動作させるように心がけましょう(バランサーの故障につながります)。
・シャッターの左右が傾いてたり、動作時に異音がするような場合はメンテナンスが必要です。
続いては内装建具です、日頃より使用頻度が高い為に建具の取っ手や建入調整等のお手入れが頻繁に必要な部位です。
しっかりお手入れしないで不具合が生じたまま使い続ける事で、破損や他の部位を傷つけてしまうので注意が必要です。
ここでは引き戸、開き戸、折り戸のお手入れや注意事項を書きます。
引き戸、引き違い戸
・建具と方立の上下での隙間が違ってきた場合、戸車の調整や上釣り金物の調整が必要です。(床などを傷付けてしまう場合があります)。
・オートクローザーや鍵が付いている場合も作動状態を見て調整する必要があります。
開き戸
・建具と方立の上下での隙間が違ってきた場合、建具の建入の調整が必要です。(床などを傷付けてしまう場合があります)。
・レバーハンドルにがたつきがある場合、調整が必要です(ハンドルが破損する場合があります)。
・ラッチや鍵のかかりも随時調整が必要です。
折り戸
・支点部分に大きな力がかかっているので、折りたたんで建具を開放している時に横から力を加えると建具が外れる場合があるので注意が必要です。
・支点部分の金物が緩んでくると建具が外れやすくなるので注意が必要です。
・建具と方立の上下での隙間が違ってきた場合、建具の建入の調整が必要です。(床などを傷付けてしまう場合があります)。
・スムーズに動作しない、建具が引っかかる等の場合も調整が必要です。
・他の建具より建具の調整頻度が多いので注意して観察してください。
ここに書いたお手入れにはご自身では出来ない場合もあると思います。
お気軽に匠の会にご相談ください。
この学び場では家のメンテナンスに関する情報をみなさなにご提供させて頂きながら、自分の家を少しでも長く良い状況で住まい続ける基本的な知識を身に着けて頂ければと思います。
次回は「給排水(外廻り)について」の話です。
お楽しみにして下さい。